春のその先で、君と。



気がつけば、六月。


春のやわらかな風はいつの間にか過ぎ去り。


少しずつ、夏の気配を感じる季節へと変わっていた。


テストまで、あと二週間。


高校三年生だからなのか。


教室には、いつもとは少し違う空気が流れている。


休み時間になっても、参考書を開いている人。


友達同士で問題を出し合っている人。


進路の話をしている人。


みんながそれぞれ、自分の未来に向かっているように見えた。


だからなのか。


以前よりも、勉強に対する意欲が高く感じる。


教室の空気も。


どこか、きゅっと引き締まっているような気がした。


私も。


高校三年生として迎える、このテストを。


今まで以上に頑張らなくちゃいけない。


そう思いながら。


机の上に置いたテスト範囲表へ、もう一度視線を落とした。