そして。
やっと。
帰りのホームルームが終わるチャイムが鳴った。
キーンコーンカーンコーン。
教室中が一気にざわつき始める。
「終わったー!」
「帰ろー!」
そんな声が聞こえる中。
私は荷物をまとめながら、ふと顔を上げた。
斜め前の席。
湊くんがこちらを見ていた。
目が合う。
すると。
湊くんが、ふっと微笑んだ。
「りのん。」
「……うん?」
「帰ろっか。」
胸が、ぽんっと跳ねる。
「うん!」
私も笑って頷いた。
鞄を持って立ち上がる。
すると。
後ろから陽菜の声が聞こえた。
「二人とも!」
振り返る。
陽菜が腕を組みながら、少しだけいたずらっぽく笑っている。
「イチャイチャしすぎないようにね!」
「えっ!?」
思わず顔が熱くなる。
「ひな……!」
「たのしんで! りのん!」
陽菜は嬉しそうに手を振った。
「また明日!」
私は笑って手を振り返す。
「陽菜、ありがとう。また明日!」
「うん! また明日!」
最後にもう一度、陽菜に手を振る。

