春のその先で、君と。




午後の授業は。


やけに長く感じた。


時計を見る。


まだ、こんな時間。


黒板に書かれた文字をノートに写しながら、私は何度も時計を見てしまう。


放課後まで、あと少し。


そう思うだけで、なんだか落ち着かない。


昼休みに自分から誘ったことを思い出すと、また少し恥ずかしくなる。


でも。


放課後になったら。


湊くんと一緒に帰れる。


そう考えると、自然と頬が緩んだ。



「……りのん。」



後ろから陽菜の小さな声が聞こえる。


振り返ると、陽菜がにやにやしていた。



「なに?」



「楽しみ?」



「……もう、ひな。」



「ふふっ。」



私は前を向き直す。