春のその先で、君と。




「でもりのん放課後は柏木くんと過ごすんでしょ?」



「……え?」



思わず顔を上げる。



「なんで?」



「なんでって……恋人じゃん。」



陽菜は当たり前のように言った。



「高校三年生初日だよ?」



「それはそうだけど……。」



私は少し考えてから、首を傾げる。



「……何も約束してない。」



「え?」



陽菜の箸が止まった。



「何も?」



「うん。」



「放課後、一緒に帰ろうとか?」



「言ってない。」



「待ってるとか?」



「言ってない……。」



「柏木くんから誘われるかも、とか?」



「それも……分かんない。」



陽菜はしばらく私の顔をじっと見つめて。