春のその先で、君と。




りのんの家の前に着く。



「今日は送ってくれてありがとう」



「ううん。俺も一緒に帰れてよかった」



「じゃあ、また明日ね」



「うん。また明日」



りのんが家のドアを開けようとした、そのとき。



「りのん?」



家の中から、お母さんの声が聞こえた。



「あ、お母さん」



りのんが振り返る。


すると、玄関からお母さんが出てきた。



「あら、湊くん」



「こんばんは」



「こんばんは。湊くん、この前はありがとうね」



「え?」



「りのんの三ヶ月記念日。素敵な一日にしてくれたんでしょう?」



「……あ、はい」



思わず少し照れてしまう。



「りのんから聞いたのよ。遊園地にも行ったんだって?」



「うん……」



隣にいたりのんも、少し恥ずかしそうに笑っている。



「りのん、とっても嬉しそうに帰ってきたのよ」



「お母さん……」



「ふふ、ごめんごめん」