「これでお相子ってことで」~年下彼氏に秘密がバレたら、甘い夜がはじまりました~



「隠さないで公表しちゃえばいいのに。企画部一のしごできで皆の頼れる先輩の詩織と、開発部のイケメンエリートの神林くん。誰もが認めるお似合いのカップルだと思うけど」
「嫌だよ、後ろから刺されたくないし」
「まあ確かに、彼にガチ恋してる社員も結構いそうだしね」
「でしょ? それに、万が一仕事に支障が出ても嫌だから」
「詩織は真面目よね。まあ、そういうところも好きだけど」

 明るいオレンジ色のショートヘアにシルバーピアスをつけている祐子は、いかつそうな見た目をしているけど、友達思いでとても優しい。それに口も堅い。
 
 同じ職場で働くようになった今でも、仕事帰りに飲みに行ったり、まとまった休みには旅行にも行くような間柄だ。

「まあ今の仕事が好きだからね。っていうことで、新企画のチョコレートの試食、祐子も一緒にしてくれる? 中にマシュマロとナッツを入れることにしたんだけど、ナッツの種類で少し迷っててさ。祐子からも意見が欲しいの」
「任せなさい! 試食は得意分野よ」

 自信満々に胸を張っている姿がおかしくて少し笑ってしまいながら、他の社員も呼んで食べ比べをし、意見を出し合った。

 出た意見を参考に企画書を練り直してメールを送ったり、プレゼン資料を作成したり――そんなことをしていたらあっという間に午前の業務が終わり、お昼休憩の時間になっていた。