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店の外に出て、駅までの道のりを二人で並んで歩く。
「あの、今日は楽しかったです。しかもご馳走までしてもらっちゃって、ありがとうございました」
「俺もやで。誘ったのは俺のほうなんやから、そこは気にせんでええよ。まあ、まさか職場の後輩にバレる日がくるとは思うてなかったけど……その相手が宮本さんで、ほんまによかったわ」
係長の言葉が嬉しくて、口元が緩んでしまう。
それを隠すように目線を下げれば、係長が私の顔を覗き込んできた。
「宮本さんって、もっとクールな人やと思っとったけど、今日でだいぶイメージ変わったわ。ほんま、かわええな」
「さっきから……そういうの、誰にでも言ってるんですか?」
「いや、宮本さんだけやで」
「ウソ」
「ほんまやって。この際やし白状するけど、今日わざわざ会社に戻ったんも、宮本さんが残業してるん知ってたからやで」
「え? ……そうだったんですか?」
「おん。忘れたスマホもサブ機やから、わざわざ戻る必要もなかったんや。せやけど、もしかしたら宮本さんがまだ残ってるかもと思うてな」
私の呆けた顔を見てクスリと笑った係長は、いつもよりずっと近い距離のまま、私の目を見つめて言葉を紡ぐ。
至近距離が恥ずかしくて堪らないのに、ブラウンの瞳がすごく綺麗で目が離せない。



