溺れるほどの愛を君に

「ど、どういうことっ⋯⋯」

『それに、会長とメッセージアプリで繋がったんでしょ? せっかくなら直接聞いてみればいいじゃない!』
 


楓先輩の話題になった途端声量が大きくなった星良ちゃん。
 
お、大きいっ⋯⋯。
 
音量のバーを下げて、なんとか自分の鼓膜を守ることができた。



「直接聞くなんて、恥ずかしいよ⋯⋯」

『⋯⋯恥ずかしい? なんで?』
 


星良ちゃんに聞かれて、私ははっとした。
 
別に、私は好きな人なんていないんだから、楓先輩に聞くことが恥ずかしいなんてこと、無いはずなのに⋯⋯。
 
どうして、恥ずかしいなんて思っちゃったの⋯⋯?



『まあいいわ。それに気づくのは、きっとひまりが自分で気づいたほうがいいから』
 


私が、自分で気づいたほうがいい⋯⋯?
 
さらに、頭の中にはてなマークが増えてしまった。



「⋯⋯星良ちゃん、話を聞いてくれて、ありがとう」

『ふふっ。いいのよ。あたし、この手の話が大好きなの! 恋愛経験は無いけど⋯⋯ひまりの力になれるのなら、できる限り力になりたいわ』
 


どうして、みんなこんなに優しいんだろうっ⋯⋯。
 
私の周りの人は、優しすぎる。