溺れるほどの愛を君に

お父さんは涙もろいし、それに私たち子どもに対してとっても過保護だしなあ⋯⋯あはは。
 
マンションのドアよりも少し重めのドアを開けると、そこには見慣れた靴が二つあった。
 
二人とも、お家にいるんだ⋯⋯!



「ただいまーっ」

「ひまりー!!!」
 


家の奥の方からドタドタと足音が聞こえたと思ったら、お父さんが涙を流しながら私に向かって走ってきた。
 
あ、やっぱり泣いていたな⋯⋯。



「お父さん、後ろでひいろも寂しそうにしているわよ?」

「いいだろ⋯⋯! 愛しい愛しい愛娘に会えたんだぞ、父親の権限だ! ひいろ、いいな?」

「いや、そんな権限初めて聞いたんだけど⋯⋯姉ちゃん、おかえり」

「えへへっ⋯⋯ただいま!」
 


暖かい家族に出迎えられて、私は改めて我が家に帰ってきたんだな、と感じた。