溺れるほどの愛を君に

お料理以外で私がなにか役立っていることなんて特に無いし、私がいなくても先輩の生活は成り立つと思うんだけどな⋯⋯。

そんなに食事面が心配なのかな?



「⋯⋯まあいっか。何かあったら連絡な」

「はいっ! それじゃあ⋯⋯いってきます!」

「いってらっしゃい」
 


ふふっ⋯⋯なんだか、新婚の夫婦みたいだな⋯⋯。
 
そんなことをぼんやりと考えながら、私は重いキャリーケースを再び引きずり出した。



「___ひまり〜!」
 


あれ⋯⋯お母さんっ!?
 
予定の場所はまだもう少し距離があったはずだけど⋯⋯。



「お母さん、久しぶりっ⋯⋯! なにかあったの?」

「何も無いけれど⋯⋯愛しい娘に久しぶりに会えるんだもの。そりゃあすぐに会うために車を飛ばしちゃうわよね」
 


そう言いながらふふっと上品に笑ったお母さんは、やっぱり自慢のお母さんだ。
 
うーん⋯⋯お母さんは美人だし、お父さんも顔が整っていてひいろもイケメンなのに、なんで私だけこんなに地味になっちゃったんだろう⋯⋯。