溺れるほどの愛を君に

きっと、久しぶりに誰かと一緒に過ごせたからかな⋯⋯。
 
そんなことを考えながら、先輩といっしょに学校を目指した。

☆     ☆     ☆ 

「ちょっと、ひまり!」

「あっ、星良ちゃん! おはようっ」
 


教室に入ったら、今日も星良ちゃんが一番最初に挨拶を交わしてくれた。
 
でも、星良ちゃんの表情はいつもと違って少し焦っているように見えた。
 
なにかあったのかな⋯⋯?



「おはよう、じゃないわよ! なんで会長といっしょに登校してたの!?」
 


え⋯⋯?



「なんで、って⋯⋯楓先輩とお家が近いからだよ?」

「⋯⋯⋯⋯は?」
 


私がそう伝えると、星良ちゃんは口をぽかんと開けながらぼーっとしてしまった。
 
あ、あれ⋯⋯私、なにか変なことでも言っちゃったかなっ⋯⋯?



「うーん⋯⋯とりあえず、詳しい話聞きたいから屋上行きましょ」

「⋯⋯? はーい」
 


星良ちゃんは、何をそんなに焦っているんだろう⋯⋯?
 
屋上に移動すると、星良ちゃんはすぐに私の方を見て肩をがしっと掴んだ。
 
せ、星良ちゃん!?



「あたし聞いてないわよ! ひまり、会長と家が近かったの!?」

「う、うん⋯⋯黙っててごめんね⋯⋯」

「謝らなくていいんだけど⋯⋯ちょっとした騒ぎになったんだからね。今までお顔がめちゃくちゃいいのにも関わらず、女の噂が一つも無かった会長が、突然一年生であるひまりと一緒に登校してきたんだもの」
 


そうだったんだ⋯⋯!