溺れるほどの愛を君に

弟のひいろに感謝してから私は重いキャリーケースを引きずった。

お、重いっ……!

生活するときに必要なものがたくさん入っているから、普段筋トレをしていない私はキャリーケースを持ち上げようとしただけでも息切れをしてしまいそうになった。

もうちょっと鍛えた方がいいかな……。

最低限の荷物しか入れていないはずだけど、非力な私にとって重いものは重い。

よし、じゃあ新居へ出発だっ!

☆     ☆     ☆

わああっ……!

目の前に広がる大きなマンションを見上げて、私は驚いた。

まず、大きいっ……!

回りにあるビルよりも大きいこのマンションは、セキュリティが頑丈で、日本一とも言われているんだ。

だからこそ、心配性のお父さんが一人暮らしをするなら絶対にこのマンション! と言って、それが唯一の条件だったんだよね。

大きな荷物はあらかじめマンションに送っておいてあるから、自分の部屋番号を確認してから荷解きを始めた。