溺れるほどの愛を君に

ち、違うよね……きっと、これは驚きから来るドキドキ、なんだと思う……。



「はい、ここ」

「本当に、ありがとうございましたっ!」

「ん。いつでも頼って、ひまり」

「はいっ!」



そう頷いたら、先輩は私の頭をポンポンと優しく撫でてくれた。

……あ、授業!!

楓先輩と別れた私は全速力で化学教室に入って、無事授業に間に合うことができた。

星良ちゃんには何があったのかと問い詰められたけど、階段から落ちそうになったなんて口が裂けても言えないから、無言を貫いた。

……あれ?

ここで、二つの謎が生まれた。

一つは、私は先輩にどこに向かおうとしているのかなんて一言も言っていないのに、化学教室の目の前まで送ってくれたこと。

それと、もう一つは……