溺れるほどの愛を君に

制服から私服に着替えて、少しだけ本を読む。

明日からの授業に備えて予習をしたほうがいいかもしれないけど……今日は本を読みたい気分だった。

このお話は、ペットと飼い主の感動物語。

私は感情移入しやすいタイプだと自分で思っているから、感動系の物語には弱いとも思っている。だけど、つい読みたくなっちゃうんだよね。

本を読んでいると、いつの間にか三十分も経ってしまった。



「あっ、夜ご飯……!」



すっかり忘れていたなあ……夜ご飯のこと。

実家にいたときもお母さんのお手伝いはしていたし、私がご飯を作る日もあったけど、三食全てを任されていたわけではなかったから、少しの期間は慣れないかもしれない。

でも、料理は好きだし、家事も苦手というわけではないから、案外できるのかもしれない。


___ピロンッ。


スマホの通知音がした。

確認してみると、お母さんからのメッセージが届いたというもので、その内容は私の生活を心配しているものだった。