溺れるほどの愛を君に

「はじめまして、私はこれから一年間、みんなの担任になる佐藤といいます。よろしくね」



なんと、さっき頼まれた先生は私のクラスの担任だった。

こんな運命みたいなこと、本当にあるんだな……。



「さ、みんなも初めて顔を合わせる人がほとんどだと思うから、まずは隣の人と自己紹介をしてください!」



自己紹介、かあ……できるかな?

隣の人をちらっと見てみると、そこにはかわいらしい女の子がちょこんと座っていた。

セミロングの栗色の髪はゆるく巻いてあるのか、毛先らへんがふわっとしている。

じーっと見つめすぎてしまったのか、隣の人とばちっと目が合ってしまった。



「……えっと、あたしの顔になにかついてる?」

「あっ、見すぎちゃってごめんなさいっ……! とってもかわいいなって思って、つい……」

「ありがとね!」



笑った顔がさらにかわいい……モデルさんなのかな?



「あっ、あなたさっき入学式で挨拶していた人よね? 確か……鈴代さん、だっけ?」

「鈴代ひまりっていいます。えっと……あなたは?」

「名前も名乗らずにごめんなさい。あたしは千草星良(ちぐさせいら)。星に良いって書いて、星良よ」



星良ちゃんか……名前までかわいいなあ……。



「もしよかったら、ひまりって呼んでもいいかしら……」



星良ちゃんが少し控えめに呟いた。