失恋した私を拾ったのは、大型犬男子な幼馴染でした!

台所の方から、微かな物音がする。

食器が触れる音。水の音。

──誰かがいる。

分かっているのに、まだ頭が追いつかない。

パジャマのまま、一歩、また一歩と歩く。

足裏に床の冷たさがじわりと残る。

まだ夢の感覚が、少しだけ身体の奥に引っかかっていた。

扉を開けると、昨日見た記憶の男の後ろ姿が台所に立っていた。

炊飯器の蓋から、うっすらと湯気が上がっている。