雨の降る日はジャズバーへ ――Cats that gather at night――

 準備をしている最中。私はヴァイオレットフィズをジャズと共に楽しんでいた。

 ママが近づき話し掛ける。
「自己紹介がまだだったわね。ここのお店のマスターをしています。私のことは、ネコでもママでも好きに呼んでちょうだい」

 ママと会話をしていると、隣で飲んでいる常連らしき人が話に入ってきた。
「今は厚化粧で着物まで着ちゃているけど、昔は、レン並にイケメンで体型もシュッとしてたんだよ」

 ママは顔を手で触って確認した後。
「あらぁ。今は美人だからいいじゃない」とシュッとした顔を作り常連にはなった。

 バーテンだと常連の信頼があるやりとりが続き、私も一緒に会話を楽しんだ。

 レンと出会う前は、人と話すことが苦手で怖かった。でも、レンの周りにいる人は暖かくて、私はいつの間にかに心を許していた。

 座っている席の後ろから「ママー」と呼びながら女性が近づいてくる。