最強の王子は花売り娘に恋をする

そこにジュリエッタが籠の中に紙で折った鳥をたくさん入れて持ってきた。

そしてフレデリックを呼ぶと

「ねえフレデイ前にガレリア公爵領にいた時こんな鳥を部屋まで飛ばしてくれたよね。中に手紙を書いて」

「うん、時間が無くて会えない時や夜遅くなったり朝早くなったりしたときに手紙だけ届けたくて紙の鳥を飛ばしていたな」

「ねえこれ戦略で使えないかしら?もちろん少しじゃダメだと思うけど何千何万という鳥を折って敵に向かって飛ばしたら目くらましになるんじゃないかと思って、その間にこちらの思うようなことができないかしら?」

「う~ん、それ使えるかも風魔法が使えるものならこの紙の通信はよく使ってるから、でも何千という鳥を折るのは大変じゃないか?」

「それは私たち女性陣に任せて侍女やメイドも沢山いるから一人百折るだけで2万くらいの鳥は折れるわよ」

「そうかそれはすごいな。皆に話してその案採用するよ。ジュリエッタは鳥の準備始めてくれるか?何に使うかは内緒にして侍女たちや城の下働きに折って貰ってくれ。そうだな、戦勝祈願とでも言ってくれればいい。風の魔法を使えるものは25人いるから木箱25個に分けて入れておいて欲しい。ひと箱に3000としてかなりの数になるぞ」

「大丈夫よ、女達も何か役に立てるってきっと喜んでやってくれるわ」

「そうか、それはジュリエッタに任せた」

「うん、任せて!」

その日から、ジュリエッタ、マリア、王妃様が中心になって、王宮中の女たちが紙の鳥を折り始めた。

開戦はおそらく5日後ぐらいになると言う予想だ。

ジュリエッタ達は 遅くとも3日後には25個の木箱に最低3000の紙の鳥を折って入れなければならない。

ケンデイルも双子の王女のシュシュとステラもマリアの息子のザイールも一人300を目標に頑張った。

そしてその5日後、シュバイツァー王国軍はキメラ帝国との国境のこちら側で、総大将となったフレデリックは斥候が相手の軍の位置を知らせてくるのを待っていた。

岩を先に吹き飛ばさなければならないからだ。

キメア帝国との戦は4年前だったので、岩も脆くなっているはずだ。

そんなには威力はないだろう。

それに紙の鳥を加えて相手の目くらましにするのだ。

そのすきに土魔法で作った土偶達を相手の大砲の砲身に入り込ませて膣発(こうはつ)させ、その場で爆発させてしまおうと言う作戦だ。