その頃シュバイツァー王国の王宮では、ヨハネス国王が連日連夜議会の討議や公務や書類仕事に奮闘していた。
王弟のレオンも家族で王宮に詰めてフレデリックと王妃のいなくなった膨大な穴を埋めるべく闘っていた。
マリアは王妃の仕事の内書類の整理やボランテイア関係の処理を頼まれてやっていたのだ。
国王は王妃を許そうとはせず実家に帰らせて外に出る事を禁じた。
ケンデイラは男の子だからまだ耐えているが、小さな双子の王女達は毎晩母が恋しくて寂しくて泣いている。
でも国王は王妃の話も聞こうとはせずジュリエッタやフレデリックが王宮を出て行ったのは王妃の思惑の所為だと思い込んでいるのだ。
マリアはある日双子の王女シュシュ、ステラと息子のザイールを連れて王妃の実家のパルミエ伯爵家を訪れた。
勿論国王にも我が夫イワンにも内緒で…
そして王妃と二人長い時間話し合った。
マリアは王妃がフレデリックを排して自分の息子のケンデイラを次期国王としたいなどとは少しも考えてなどいない事を信じていたのだ。
王妃はなぜ侍女頭がそのように思ったのか見当もつかないと言った。
ただ一つ心当たりといえば何時だったかは忘れたのだが、窓から外を眺めながら庭で遊ぶケンデイラを見ながら“もう少し早く生まれて来ていたら、せめてあと3年早かったなら“そう言ってため息をついたことがあったのだ。
それはフレデリックを補佐するのに8年の歳の差は開きすぎだと思っていたからだ。
せめて5歳差くらいならと…今の国王と王弟の歳の差は5歳だ。
二人はとても仲がいい。
国王は王弟のイワンを信頼しとても頼りにしている。
愚痴も不安もなんでも話せる頼りになる弟なのだ。
現に今も王宮に家族ごと住まわせて、公務を手伝ってもらっている。
ケンデイラもフレデリックの弟としてそんな存在になって欲しいと願う王妃だが、歳の差は何ともしがたい。
だからそんな言葉がふっと漏れてしまったのだ。
それを侍女頭が曲解してしまったのだろう。
マリアは王妃に
「王妃様、陛下ときちんとお話をされるべきですね」
「そうなのだけれど陛下は私と話そうとはして下さらないの。私が侍女頭に命じて腐ったケーキとお茶をもっていかせたと思っていらっしゃるの。信じてもらえなくてそれが一番悲しいわ」
そう言って王妃は両方の目からぽたりぽたりと涙を流した。
そしてそれは嗚咽を伴って溜まっていた心の不安を流すように長い間顔を覆って泣いていた。
王弟のレオンも家族で王宮に詰めてフレデリックと王妃のいなくなった膨大な穴を埋めるべく闘っていた。
マリアは王妃の仕事の内書類の整理やボランテイア関係の処理を頼まれてやっていたのだ。
国王は王妃を許そうとはせず実家に帰らせて外に出る事を禁じた。
ケンデイラは男の子だからまだ耐えているが、小さな双子の王女達は毎晩母が恋しくて寂しくて泣いている。
でも国王は王妃の話も聞こうとはせずジュリエッタやフレデリックが王宮を出て行ったのは王妃の思惑の所為だと思い込んでいるのだ。
マリアはある日双子の王女シュシュ、ステラと息子のザイールを連れて王妃の実家のパルミエ伯爵家を訪れた。
勿論国王にも我が夫イワンにも内緒で…
そして王妃と二人長い時間話し合った。
マリアは王妃がフレデリックを排して自分の息子のケンデイラを次期国王としたいなどとは少しも考えてなどいない事を信じていたのだ。
王妃はなぜ侍女頭がそのように思ったのか見当もつかないと言った。
ただ一つ心当たりといえば何時だったかは忘れたのだが、窓から外を眺めながら庭で遊ぶケンデイラを見ながら“もう少し早く生まれて来ていたら、せめてあと3年早かったなら“そう言ってため息をついたことがあったのだ。
それはフレデリックを補佐するのに8年の歳の差は開きすぎだと思っていたからだ。
せめて5歳差くらいならと…今の国王と王弟の歳の差は5歳だ。
二人はとても仲がいい。
国王は王弟のイワンを信頼しとても頼りにしている。
愚痴も不安もなんでも話せる頼りになる弟なのだ。
現に今も王宮に家族ごと住まわせて、公務を手伝ってもらっている。
ケンデイラもフレデリックの弟としてそんな存在になって欲しいと願う王妃だが、歳の差は何ともしがたい。
だからそんな言葉がふっと漏れてしまったのだ。
それを侍女頭が曲解してしまったのだろう。
マリアは王妃に
「王妃様、陛下ときちんとお話をされるべきですね」
「そうなのだけれど陛下は私と話そうとはして下さらないの。私が侍女頭に命じて腐ったケーキとお茶をもっていかせたと思っていらっしゃるの。信じてもらえなくてそれが一番悲しいわ」
そう言って王妃は両方の目からぽたりぽたりと涙を流した。
そしてそれは嗚咽を伴って溜まっていた心の不安を流すように長い間顔を覆って泣いていた。



