最強の王子は花売り娘に恋をする

何処をどう行ったのか全然わからなかったが、ある部屋の前につくとフレデリックに

「入って」

と言われて中に入って

「座って」

と言われてソファーに座った。

大きな部屋で正面には大きな窓があって中庭が見渡せるようだ。

その窓の前に立派な大きい机が置いてあった。

机の上は書類が一杯だった。

その左横に少し小さい机が横向きに置いてあった。大きな机と少し小さな机がL字形に配置されている。

その机にも書類が山積みになっていて、デレクが座っていてジュリエッタを見て目を丸くした。

デレクはすぐに二人に紅茶を入れてくれて、部屋を出て行こうとした。

「デレク騎士団に行って伝えてもらえるかな」

デレクは頷いて部屋から出て行った。ドアを少し開けて…

「ジュリ、驚かせてごめん。話さなきゃと思っていたんだ。でも話したらジュリやエドガーの態度が変わってしまうかもと思うと怖くて話せなかった。デレクは僕の従者で幼馴染で親友なんだ。いつもデレクにちゃんとジュリに話すべきだと言われ続けていたんだ。なのに勇気がなかった。情けないよな」

「そんな事、でも殿下はなぜ何も話してくださらなかったのですか?」

「僕は王宮でも最強の王子とか言われてみんな遠巻きにしているだけで心を許せる人はほとんどいないんだ。家族とデレクと後は騎士団総長の叔父くらいかな。とても孤独だったんだ。そんな時ジュリとエドガーに出会ったんだ。初めて会った時ジュリは小さな女の子に銅貨1枚で小さな花束をつくってあげてた。感謝の日だった覚えてる?」

「ええ、目に涙をいっぱいためて病気のお母さんにお花を1本あげたいと言ってました。その後お母さんと一緒に来てくれて病気が良くなったそうです。お母さんもとても喜んでいてお礼を言われました」

「そうか、それはよかった。僕はジュリの優しさに感動した。だから義母に花束を贈ろうと思ったんだ。次の時に作ってもらったのはデレクの誕生日のだった。今もドライにしてあの花束は部屋につるしてあるそうだよ」