最強の王子は花売り娘に恋をする

デレクがレジで計算まちや包装待ちしている時にお手頃なサシェが目に付けば購買意欲をそそると提案してくれたのだ。

開店するとレジの近くのサシェは本当によく売れた。

レジで計算しているとこれもと言ってお客さんが2個3個と買ってくれるのだ。

温室で作っている薬草はすべて王宮の薬師に引き取ってもらえて助かっている。

珍しい薬草も順調に成長していて先日王宮に納品した。

これがなかなかにお金になるのだ。

母の目論見は素晴らしいものだった。

“ガレリアフラワー“は場所がいい事もあり開店から売り上げは右肩上がりだった。

そんな事が面白くない人もいる。

時々やってくるフレデリックの事を、お金を出してくれる貴族の金持ちだと言う噂が立った。

そしてジュリエッタはそのお妾になったのだと、まだ16歳なのにあばずれのようだとも…

そんな噂を聞きつけたエドガーが話をしている人に食って掛かり突き飛ばされてけがをした。

ジュリエッタは自分は何を言われてもいいがフレデリックやエドガーがその所為で傷つくのは耐えられなかった。

ジュリエッタはお店を一軒一軒回り、フレデリックは身寄りも頼れる親戚もいない私達姉弟に手を差し伸べてくれた大恩人で愛人や妾を囲うような人ではない事、ここの利権を買ったお金は少しづつ返済しているのだと説明して回った。

そんなジュリエッタの真摯な態度に噂もだんだん消えていった。

レストランやホテルのフロントに花を飾る仕事をフレデリックが見つけてくれて、今3件のレストランやホテルに週1回花を活けに行っている。

お店も忙しくなったので平日の午前中に手伝いの人をお願いしている。

その人が裁縫も得意だったのでサシェの袋やそこにする刺繍なども留守番がてらやってくれるようになり助かっている。

土日には相変わらずエドガーが来てくれる。

家では花の手入れもしなければならない。

畑や温室の水やりは、学校から帰って来たらエドガーがやってくれる。

それでも母を亡くしてこの先どうして生きて行けばいいのかと茫然としていた時のことを思うと、どんなに疲れていても幸せだ。

エドガーを何の憂いもなく学校に通わせることもできている。

これもすべてフレデリックのお陰だ。

感謝してもしきれない。

毎月少しづつお金を返しているけれどあと何十年もかかるだろう。

フレデリックはそんなこと気にしなくていいと、優しい笑顔で言ってくれる。