最強の王子は花売り娘に恋をする

火事の後始末などが終わり1カ月した頃に出店者の話し合いが行われた。

ジュリエッタがその話し合いに出席し母の後を継いで花屋をやりたいといったが、未成年である事が理由で利権は継続できなかった。

シュバイツァー王国では18歳が成人となるのだ。

ジュリエッタは悔しかったせめて花屋を継げれば弟と二人何とかやって行けたのに、屋台の花屋では二人暮らしていくのは難しい。

その上エドガーを学校に通わせなければならない。

利権は次に買う人からお金は貰えるが、そんな物あっという間になくなるだろう。

母が貯めていてくれたお金も少しあるので、切り詰めれば1年はなんとか暮らしていける。

土地も家も裏の温室や庭もオッパンデロア家の物で借りものではなかった。

いざとなればここを売ってお金を作るしかない。

でもジュリエッタはここを売るのは絶対に嫌だった。

家族4人の思い出が詰まった家に母の努力の結晶の花畑に温室なのだ。

何とか続けなくては何としてでも生活の為のお金とエドガーを学校に行かせるためのお金を稼がないといけない。

ジュリエッタは庭の花や温室の花をどこか花屋に買ってもらえるかもと思った。

そして自分はどこかで働き口を見つけなくてはならないが、16歳ではお給料も知れている。

ジュリエッタはおおらかで明るく前向きな性格だ。

何とかなる。何とかして見せる。

決意すると、大きな声で“ただいま~”と言って家に入っていった。

エドガーは飛び出してきた。

「ジュリ姉さん上手くいったの?花屋は継げるの?」

「だめだって、私が成人に達していないからって言われた。でも大丈夫よ。心配しないで、温室も花畑もあるんだもん。エドガーは学校に行ってしっかり勉強するのよ」