最強の王子は花売り娘に恋をする

それから次の週の土曜日にまたフレデリックはジュリエッタが花を売っている所に出かけて行った。

“いたっ!”そこにジュリエッタとエドガーがいて先日のように花を売っていた。

フレデリックは、思わず破願した。

そして二人の楽しそうに話をする姿をじっと見つめていた。

今日は花を買っていく人は少なかった。

フレデリックは売り上げに協力することにした。

そう言えば明日デレクの誕生日だった。

彼に花を買っていってやろう。

あいつは花より酒がいいと言うだろうが、酒もつけてやれば文句も言うまい。

「あっ、フレデイさん、今日も来てくれたの?」

「うん、こんにちはエドガーにジュリエッタ。明日友達の誕生日なんだ。親友なんだけど男に花を贈るのはおかしいかな?」

「いいえ、そんなことはないと思います。男性が持っても違和感のない花束にします」

とジュリエッタが微笑んだ。

「うん、お願いするよ。待ってる間にエドガーの手伝いでもしていていいかな?エドガーは何をしてるの」

「ちょっと元気のなくなってきた花の茎を水の中で斜めに少しだけカットしてるんだ。あんまりしおれてしまってるのはこっちの桶に移してドライフラワーにしたり、花瓶にジュリ姉ちゃんが差し込んでアレンジにして売るんだ」

「へええ、面白そうだね。俺もやってみてもいい?」

「まあ、お客様にそんな事させられません」

「いいんだよ。待ってる間暇だしね。面白そうだから、やってみたい」

「じゃあ、ほらこのはさみ使って、でも指を切らないようにね」

そう言ってエドガーはやり方を教えてくれた。

30分ほどエドガーを手伝っていると、花束ができたようだ。

「男性に贈られるので、グリーンの濃淡のあるものにしました。この大きなプロテアはドライになっても素敵なんですよ。グリーンでそろえたのでこのままドライにしてもいい感じの花束です」

「うんかっこいいね。その麻の紐をぐるぐる巻いてある所もいいね。きっとびっくりするよ。ありがとう」

しばらくフレデリックは姉弟と話していたが、今日はもう売れそうにないので帰ると言う二人に別れを告げて、市場で酒を買ってデレクのもとに行った。