狐面の君と、神隠しの夏

次、目を開けた瞬間…飛び込んできたのは…


「じ、んじゃ?」


真っ赤な大きな鳥居のたった…神社のような場所。


「っ!」


そして、私を掴んでいた人物は…


「狐っ?!」

「お前、ほんとに静かにしろ。

…バレるぞ?」


慌てて口を塞ぐも…。

ダメだ、脳が追い付かない。



狐は…さっきまでつけていた面を片手に…まだ、私の片手首を掴んでいた。

でも、その姿は狐そのものだ。

…でも、着物着てるよ?

あれ、そういえば目の前の狐も…二足歩行だ。


「…。」


狐一行は、私に気が付くことなく、鳥居をゆっくりと通って行った。



…狐、だ。

でも、着物着て…歩いて…!


「…。

行ったな。」

「っ…え、っと。」

「…お前、あんなとこで何やってたんだ?」

「……。」


しゃべってる。狐が!

…何してたって…。


「き、つね…おい、かけて…。」

「…はぁ、人間が迷い込んでいい場所じゃない。

が、残念ながら俺は人間世界と繋げられない。



…帰るには、次の嫁入りを待つしかない。

が、人間だってバレたらお前…帰れないぞ。」

「…は?!」