狐面の君と、神隠しの夏

「っ…!」


え、なんで?!

私、今…。



目の前には狐一行が。



あれ、でも…バレてない?

…このままじゃ見つかっちゃうじゃん!


「っ…?!」


やばいっ、体…動かなっ…!


「ぉいっ!」

「へ?きゃっ!?」

「しっ…静かに。バレるぞ。」


誰かに、体を思いっきり引っ張られ…茂みに隠れる。

何?誰?!

私の口を塞ぐ手も、もう片方の私の方手首を掴んでる手も、人の手だ。



…人?


「…。」


茂みの奥から、視線を感じる。

私を引っ張ったその人はただ静かに、目の前の狐たちが何かをするのをじっと…見つめて待っていた。

…でも。


「?!」


こっそり後ろを振り返ったら、その人は…半狐面をした、謎の人物。

でも、狐面以外は…私より、少し年上ぐらいのただの和服の人。



…人なの?

でも…じゃあなんで狐の面なんて…。


「…行くぞ。」

「え?…!?」


その声が聞こえた瞬間、また風が吹き抜けた。