狐面の君と、神隠しの夏

…なんか。


「気になるかも。」


…嫁入り道中を見てはいけない。

見ちゃいけない…けど…!



―好奇心に負けた…。


中学校の裏山。
ほんと、田舎って感じ。



狐の嫁入り…一行の灯りは、もうだいぶ先を行ってる。


追い付くかな?

追い付かなかったら諦めよう。

…見つからなければ、大丈夫…だよね?



―ダメだ、普段運動しないせいで山はキツイ。


「はぁっ…はぁ…。」


狐たち早くない?!

木々の葉は嫌ってほど視界を乱す。

虫の声は近いし!



でも…なんか、知らない…世界みたい。

普段来ないからかな?

夕方だからかな?



…え、灯りが…止まった?



風が一気に吹き抜けた。

視界がっ…!