雨の日に傘をくれたのは、誰もが恐れる最強の鬼でした。

柚ちゃんが生まれてさらに賑やかになったアジトの夜。
三つ子(楓、椿、桜)と新生児の柚ちゃんをようやく寝かしつけ、私は寝室でホッと一息ついていた。
「……やっと、俺の番だな、美李愛」
背後から、低くて狂おしいほど甘い声が響いたかと思うと、ガシッと逞しい腕に腰を抱きすくめられた。
振り返る間もなく、21歳になって男の色気が爆発している流星くんにベッドへ押し倒される。
タキシードを脱ぎ捨てた(あ、今は普段着のシャツね!)流星くんの鋭い「鬼の目」が、私を真剣に見つめていた。
「流星くん、ちょっと待って……! 子供たちが起きちゃうかも……」
「関係ねぇ。俺は毎日お前を心の底から愛し抜く(意味深)って誓ったんだよ。もう我慢の限界だ……!」
流星くんの熱い指先が私の髪をすくい上げ、何度も何度も、息ができないくらい深く激しい誓いのキスを仕掛けてくる。
「ん、あ……っ、流星、くん……あつい……っ」
お互いの体温が溶け合い、シーツが激しく擦れ合う、まさにその瞬間だった。
ガチャリ……。
「……パパ、ママ、なにしてるのー?」
静まり返った寝室に、トコトコと可愛い足音とともに、眠そうに目をこする楓くんと椿くん、そしてパパっ子の桜ちゃんの姿が。
「っ……!? お前ら、寝てたんじゃねぇのかよ!!」
流星くんがこれまでにない大慌てで、バサッと私に毛布を被せて(セーフ!)、顔を真っ赤にして跳ね起きた。