短編集〜甘々、逆ハー、無自覚、美少女、ヤンデレ、独占欲、クール、いじめ、溺愛、嫉妬〜

 俺の叔父は、ライハイツ。
 本名は雷《らい》はいと。

 一応、父の弟だけど、
 父と叔父さんは異母兄弟だ。

 叔父さんの母親――
 つまり俺の祖母は、
 異世界でも最強クラスと呼ばれたオーグレスだった。
 その祖母にそっくりなのが叔父さんで、腰まで伸びた緑色の髪や小柄な体格まで母親譲りらしい。

 父には兄が二人いて、
 叔父さんは三人兄弟の末っ子。
 そして俺も親族の中では一番年下だから、
 叔父さんはいつも俺のことを「甥っ子」や「甥君」と呼んでいる。

 ちなみに、俺は雷属性ではなく電気属性の異能力者だ。

 名前が似ているからよく勘違いされるけど、この二つは別物だ。

 雷属性は、自分の体から雷を発生させる力。

 一方、電気属性は、電気そのものを自在に操る力だ。

 ……うん、説明が少し難しいけど、
 そんな感じで覚えてもらえればいい。

 まあ、叔父さんの属性が何だろうと、
 正直そこは大した問題じゃない。

 本当に問題なのは、
 あの底抜けの天然っぷりだ。

 叔父さんは根が優しく、
 人助けも進んでやる。
 でも、人の話を最後まで聞いているようで、なぜか途中から自分なりの解釈を始めてしまう。
 その結果、誰も予想しない方向へ話が進むことがしょっちゅうだ。

 しかも、勝手に異世界へ転移しては、
 本人に悪気がないまま現地の人たちを振り回してしまう。

 人を疑うことを知らないくらい純粋だから、
 明らかに怪しい相手まで簡単に信用してしまうし、
 真面目に話しているつもりでも、
 周りからはふざけているように聞こえてしまう。

 そんな叔父さんと一緒にいると、
 毎日がとにかく騒がしい。

 そして今日も、
 その天然ぶりは朝から全開だった。