追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く

「.........王宮で貴方に会ったことなんてあったかしら」

ただ、小さく息を吐く。

「いや。」

その声には、妙な安心が混じっていた。

私は机に視線を戻す。

「明日も早いわよ」

「分かってる」

「なら、さっさと休みなさい」

「君もな」

「私はまだ終わってない」

「またそれか」

レオンの呆れた声に、私は小さく鼻で笑う。

「仕事があるのはいいことよ」

その言葉は、王都にいた頃よりも少しだけ軽かった。