追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く

「そう」

「君の計画のおかげだろうな」

「違うわ」

即答だった。

レオンは振り返る。

「違う?」

私は帳簿を閉じる。

「みんなが動いた結果よ」

「君が動かしたんだ」

「きっかけを作っただけよ」

レオンは少し黙ると、静かに言った。

「昔の君なら、そんな言い方はしなかっただろうな」

私は視線を上げる。

「昔?」

「王都にいた頃の君だ」

一瞬、空気が静まる。

暖炉の火が揺れた。

私は少しだけ間を置いてから、肩をすくめた。