追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く

だからだろうか。

追放されたはずなのに、妙に開放感がある。

我ながら変な人間だと思う。

普通はもっと落ち込むものではないのだろうか。

しばらくして馬車は王都の外へ出た。

広い草原が続く。

春の風が窓から吹き込んできた。

頬杖をついて窓の外を見つめていると、ふと昨日の光景が頭をよぎった。

アリアは泣いていたが、きっと演技だろう。

幼い頃は仲が良かったし、よく一緒に絵本を読んだりしていた。

庭で遊んだり、お菓子を半分こしたり。

ごく普通の姉妹がするようなことばかりをしては、

きゃっきゃとはしゃいでいた。

それなのに、いつからだろう。

あの子が私に向ける目が変わったのは。

私は小さく息を吐く。

考えても仕方ない。

終わったことだ。

そう思おうとしても、胸の奥が少し痛んだ。