追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く

「見せなさい」

「またか」

「誰のせいだと思ってるのかしら」

昨日巻いた包帯を確認する。

血は滲んでいない。

痣も悪化はしていないようだった。

私は小さく息を吐く。

「……今回は見逃してあげる」

「助かる」

「でも」

私は斧を取り上げた。

「今日はここまで」

「まだ半分しか終わってないんだが」

「残りは私がやる」

「それは駄目だ」

「どうして」

「君にやらせるくらいなら俺がやる」

「怪我人が偉そうに」

「怪我人扱いしないでくれ」

「するわよ」