ショートショート 記憶流れ星



友達に好きな人を取られた14歳の中学生のーーー友香って言うんだけど………気に食わない。



私が「友道」を好きになったのにーーなんで友達が取ってしまうわけ?




夜寝る前、ずっとそれがモヤモヤしていて歯痒い気持ちで窓の外空を眺めていた。



確かに、私の友達「リリ」は良い子だ。



だけども、私が好きだから取らないでねって約束したはずの3日後に告白してオーケーしてもらうなんて………常識外れにも程がある。




「あの……ビッチ野郎……」



と呟いていないとやってられないくらい、イライラする。



そんなもやもやが頭をかすめる中、ひとしきりに頭の中で声がした。



「ねぇ、ねぇ、知ってる?



どうしょうもない現実から、逃げる流れ星の存在?」




ふと、思い出したのはクラスメイトの噂話。




「記憶流れ星って言ってね、その流れ星に3回嫌な記憶を消す願い事を唱えるとーーー嫌な記憶をぜーんぶ消してくれるんだって」




そんな噂を耳にした途端、私は靴を玄関先からそっと取り出してーーー星空仰ぐ丘に乗り込んでいた。