このクズを誰にも渡したくない

「はい、どーぞ!」

そう言って嬉しそうに飛彩が渡してきたのは手紙だった。

「佐々木さんに渡してくださいだと〜」

「嬉しそうに言わない。この人に断ってきて」

「「「え〜」」」

私がそう言うと陸くんと平能くんと飛彩が不満気に言う。

「いうも言ってるでしょ。私に渡してくるなら全員断って」

どう言っても飛彩の表情は変わらない。

面倒なんだよ・・・・・・一々会いに行って断るのって・・・・・・。

「彼氏って概念を捨てた・・・・・・」

「はいはい。そうですねー」

飛彩はいつも私に彼氏を作ろうとする。

一応私の幸せのためとは言ってるけど・・・・・・。

幸せのためならもっと飛彩と染樹くんの絡みを見せてほしいとは言えない。

流石に引かれると思う。

「飛彩ちゃーん!」

「あ、はーい!何〜?」

教室の扉に立つ他クラスの女の子に呼ばれ、飛彩はじゃあねと小さく言い、その女の子の元へ行った。

「「「ねぇ染樹(くん)」」」