このクズを誰にも渡したくない

「あのいつもクールっていうか・・・・・・なんというかの染樹が若干の優しさと思春期で意地悪してるのマジで最高」

陸くんの言葉に私と平能くんが大きく頷く。

この不定期で・・・・・・というか1日に数回行われ報告会。

感情の処理が追いつかない時や自分のキャパがオーバーしそうな時に感情を共有しようという。

ただほぼ毎時間飛彩と染樹くんが一緒にいるせいで私達の容量はとっくにオーバーしている。

「飛彩は可愛いし染樹くんもまぁまぁイケメンだし美男美女が私達の視力よくしてくれてる・・・・・・」

「同意同意同意。反対意見無ーし」

私がそう言うと、平能くんが賛成する。

「あの二人、早く付き合ってくれないかな」

そう言うと二人は大きく首を縦に振る。

「マジでそれ!しかも染樹は明らかに自覚したばっかだし!」

陸くんが目を光らせて私に詰め寄る。

そんな話をしていると予鈴が鳴った。

「あ、教室戻ろっか」

「じゃあ佐々木から」

私達は同時に教室に入らないようにバラバラに出る。

「ありがと」

私はそう言って教室に戻る。

扉を開けた途端、ざわついていた教室が静まり返った。