このクズを誰にも渡したくない

染樹が頬杖をつきながら私を見る。

「あの男、もう大丈夫か」

あの男・・・・・・?

あ、雪吹か。

ていうか私が話しかけた原因じゃん。

危な〜忘れてた。

「あ、うん大丈夫だよ!」

私は笑顔でピースサインをする。

安心してって意味を込めて。

「・・・・・・バーカ」

小さく呟いた悪口を私は聞き逃さない。

「クーズ」

「去れ。散れ」

言われなくてもしますよーだ。

なんて・・・・・・。

強がりなんだけどね。

そう考えながら私は席を離れて自分の席に座って頬杖をつく。

クラスの子が話しかけてくれても聞き流しながら脳内で言葉が巡る。

素直になれって・・・・・・無理じゃん。