理事長室へ戻ると、真央が私を見て少しだけ目を見開く。普段なら絶対に気付かないくらい小さな変化だった。


綺羅「なんだよ」


真央が目を見開いて見てきたのが意味わかんなくて思わずそう聞く。

すると真央は小さく笑った。


真央「いや」


そう言いながら立ち上がる。


真央「ちゃんと高校生に見えるなと思って」


その言葉に少しだけ眉をひそめた。

私だって高校生だ。年齢的には。

だけど真央が言いたいことはなんとなく分かる。

この数年、私は普通の学生らしいことなんて何一つしてこなかったから。

学校にも行かず、家に引きこもって時間だけがどんどん過ぎていった。


真央「さてと、月ヶ瀬について説明しとくか」


真央がソファーに腰をおろして話し始めたから私は向かいの椅子へ座る。

大きな窓から差し込む光が少し眩しかった。