部屋の空気が静かに止まる。

四人の視線が私へ向けられたまま、誰も口を開かなかった。

私は思わず一歩後ろへ下がる。

知らない場所に知らない人達。

唯一、安心できるのは星那だけだった。


綺羅「……昨日。」


小さく口を開く。


綺羅「迷惑、掛けた?」


星那は静かに首を横へ振る。


星那「気にしなくていい。」


それだけ言うと、また壁へ寄り掛かった。

相変わらず感情が読めない。

だけど、その短い一言だけで少しだけ肩の力が抜けた。

その様子を見ていた頭に包帯を巻いた男が苦笑する。


真尋「そりゃ迷惑っていうより……。」


言いかけて口を閉じた。

昨日の出来事を話していいのか分からない。

真央の言葉が頭をよぎる。

――本人が話すまで待ってやってくれ。

真尋は小さく息を吐き、話題を変えた。


真尋「……そういや、俺達ちゃんと名乗ってなかったな。」