星那は眠そうに欠伸をすると、小さく答えた。


星那「昨日、ここまで運んだから。」


綺羅「運んだ……?」


全く意味が分からない。

私は裏の人間とは関わらないと決めた。

ましてや煌月のたまり場に来る理由なんて、一つもない。


綺羅「昨日、あの後どうなったの。」


星那は少しだけ綺羅を見つめる。


星那「……覚えてない?」


綺羅はゆっくり首を振った。


綺羅「血を見たところまでは覚えてるけどその後は何も思い出せない」



星那は「そっか」とだけ呟いた。

無理に思い出させようとはしない。

その沈黙が、逆に綺羅の不安を大きくした。

私は一体、何をしたんだろう。

そんな考えが頭をよぎった時だった。

ガチャッ。

静かに扉が開く音が響いた。