真央「綺羅は!?」


息を切らした真央が倉庫へ飛び込んできた。

普段は余裕しか見せない男の慌てた姿に、煌月の五人は目を見開く。

真央の視線はすぐにソファの方へ向く。

……いや。

真尋へ抱き付いたまま眠る綺羅を見つけ、その場で固まった。


真央「……は?」


思わず間の抜けた声が漏れる。


真尋「いや、これは……。」


説明しようと口を開くが、何から話せばいいのか分からない。

真央は数秒その光景を見つめた後、小さく息を吐いて苦笑した。


真央「安心した。」


その一言に、那瑠が思わず口を開く。


那瑠「真央さん……。」


綾人「この子、知ってるんですか?」


倉庫の空気が静まり返る。

真央はゆっくり綺羅へ近付き、眠るその頭をそっと撫でた。

優しい手つきだった。

今まで誰にも見せたことのないような、柔らかい表情で。

その様子を見た煌月の全員が息を呑む。

この人が、こんな顔をするなんて。

誰も知らなかった。