昼食を買おうと教室を出た時だった。

廊下の向こうから数人の男子生徒が慌てた様子で走ってくる。


「やばい!」


「また来てる!」


その声に周囲がざわつき始めた。

何事だろう。

翔も立ち上がり、廊下の方を見る。


翔「マジか……」


綺羅「どうしたの?」


翔は少しだけ表情を曇らせた。


翔「他校の奴らだ」


その一言で、廊下の空気が張り詰める。

窓の外を見ると、校門の前に数人の制服姿が見えた。

月ヶ瀬の生徒じゃない。

見るからに喧嘩をしに来たような空気を纏っている。

その光景を見た瞬間、胸の奥がざわついた。

懐かしい。

そう思ってしまった自分が嫌だった。

私はもう、あっち側の人間じゃない。

そう決めたはずなのに。