玄関の扉を開ける。

夜風が優しく頬を撫でていく。

星那は一歩外へ出ると、ゆっくり振り返った。

綺羅も自然と笑顔になる。

もう「またね」は言わない。

二人には、もっと好きな言葉があるから。

星那は優しく微笑み、静かに口を開いた。


星那「行ってきます。」


その言葉を聞いた瞬間、綺羅の胸が熱くなった。

“帰る場所”だと思ってくれている。

その事実が、何より嬉しい。

綺羅は優しく笑い返す。


綺羅「いってらっしゃい。ちゃんと帰ってきてね。」

星那は頷く。


星那「……うん。ただいま、って帰ってくる。」


扉がゆっくり閉まる。

綺羅はその扉を見つめながら、小さく笑った。

もう、一人じゃない。

復讐だけを抱えて生きていた私も。

安心して眠ることを忘れていた彼も。

暗闇の中で出会い、お互いを救い、お互いの”居場所”になった。

この先、どんな未来が待っていても。

嬉しい日も。苦しい日も。

二人なら、きっと笑って乗り越えられる。

だって――。

「おかえり。」

そう言って待っていてくれる人がいるから。

そして。

「ただいま。」

そう言って帰りたいと思える場所があるから。

それが、二人の幸せ。

それが、二人のALWAYS。

――ECLIPSE END