真尋たちと別れたあとまた二人だけになった通路を、ゆっくり歩き始める。
さっきまで賑やかだったぶん、少しだけ静かに感じた。
でも、その静けさが嫌じゃない。
繋いだ手から伝わる温もりが、「一人じゃない」と何度も教えてくれる。
さっきの紫月の言葉を思い出す。
“笑顔、増えたな。” あの一言が胸から離れない。
そんなに変わったんだ。自分では気付かなかった。
でも、きっと本当に変われたんだろう。
復讐だけを見ていた私から誰かと未来を笑える私へ。
全部、星那のおかげ。
綺羅は隣を歩く星那を見上げた。
綺羅「ねぇ。」
星那「?」
綺羅「みんなに会えてよかったね。」
星那は少しだけ微笑む。
星那「……うん。みんな、笑ってた。」
その言葉を聞いて、綺羅も自然と笑顔になった。



