ショッピングモールを歩いていると、不意に聞き慣れた声が響いた。


真尋「おーい。」


綺羅は足を止める。

振り返った瞬間、思わず笑顔になった。


綺羅「え!みんな!」


そこには真尋、紫月、那瑠、綾人の四人が立っていた。

まさかこんなところで会うなんて。

偶然とは思えないくらい、タイミングが良かった。

真尋は二人の顔を見て笑う。


真尋「デート中?」


その一言だけで、綺羅の頬が熱くなる。

恋人になってから”デート”なんて言葉を向けられるたびに照れてしまう。

少し恥ずかしい。でも、嫌じゃない。


綺羅「……まぁ、うん。」


その返事を聞いた那瑠が、ニヤッと笑った。


那瑠「へぇ~いいねぇ。」


綾人も楽しそうに笑っている。

そんな中、真尋の視線がゆっくり下へ落ちた。

その先にあるのは――。

恋人繋ぎをしたままの二人の手。

……しまった。

そう思った時には、もう遅かった。