アイスを食べ終えても、胸の熱は冷めなかった。

さっきの「あーん」。

思い出すだけで顔が熱くなる。

すると今度は、星那がスプーンを綺羅へ差し出した。


星那「もう一回。」


綺羅は吹き出した。


綺羅「まだするの?」


星那「……恋人だから。」


またその言葉。

ずるい。その一言で全部許してしまう。

綺羅は笑いながらスプーンを受け取る。

今度は自分がアイスをすくった。

少しだけいたずらしたくなる。


綺羅「はい。」


星那は素直に口を開ける。

その姿が可愛くて、笑いを堪えきれない。

アイスを食べ終えた星那は、小さく微笑んだ。


星那「おいしい。」


綺羅はくすっと笑う。


綺羅「アイスが?」


星那は首を横に振った。

綺羅を真っ直ぐ見つめる。


星那「……綺羅と食べるから。」


その瞬間また心臓が、大きく鳴った。

……本当に敵わない。

こんなに真っ直ぐ想いを伝えてくれる人を、私はもう一生好きでい続けるんだろう。

そんな確信だけが、胸の中で優しく膨らんでいった。