二人で並んで朝食を作る。

目玉焼きを焼く綺羅。

隣では星那がサラダを盛り付けている。

何気ない景色なのに、不思議なくらい温かい。

こんな日常が欲しかった。

誰かと笑い合って、ご飯を食べて、「おいしいね」と言える毎日。

それだけで十分だった。

綺羅がフライパンへ視線を戻した、その時。

服の裾がちょん、と引っ張られる。

まただ。付き合ってから毎回してくるからもう何回目だろう。

綺羅は笑いながら振り返る。


綺羅「どうしたの?」


星那「……ぎゅー。」


思わず吹き出した。

言葉が短すぎるしいつもぎゅーっておねだりしてくる。

でも、ちゃんと伝わる。

綺羅は火を止めると、星那の前へ歩いていく。


綺羅「はい。」


だから私もいつも両手を広げる。

その瞬間、星那は安心したように綺羅を抱きしめた。

胸へ顔を埋めるように抱きつく姿が可愛くて、綺羅は優しく背中を撫でる。


綺羅「朝から充電?」


星那「……うん。」


星那「足りない。」


綺羅は肩を揺らして笑った。