買い物を終え、二人はゆっくり家へ戻ってきた。
冷蔵庫へ食材をしまい終えると、綺羅は大きく息をつく。
今日は何をしたわけでもない。
買い物をして、ご飯を食べて、笑って。
それだけなのに、こんなにも満たされる一日になるなんて思ってもいなかった。
振り返ると、星那がソファへ座りながら自分を見つめている。
その視線に気付くと、自然と笑みがこぼれた。
綺羅「今日は楽しかった?」
星那「……うん。」
綺羅「何が一番楽しかった?」
星那は少しだけ考える。
料理でもないし買い物でもないし映画でもない。
答えは、とても簡単だった。
星那「全部。綺羅と一緒だったから。」
その言葉に、綺羅は嬉しそうに笑った。
この人は、本当に飾らない。
思ったことを、そのまま伝えてくれる。
だから一つひとつの言葉が、胸の奥まで届く。



