朝食を食べ終えたあと。

綺羅は食器を片付けながら、何度も後ろを振り返ってしまう。

さっきから視線を感じる。

見なくても分かる。星那がずっと自分を見ている。

思わず笑みが零れた。

恋人になってからというもの、星那は隠すことをやめた。

好きだと思えば「好き」と言う。

一緒にいたいと思えば、そのまま口にする。

そんな真っ直ぐなところが、たまらなく愛おしい。

振り返ると、案の定、星那と目が合った。


綺羅「さっきからずっと見てるね。」


星那「……見てる。」


綺羅「なんで?」


星那「好きだから。」


また、その答え。

綺羅は照れ笑いを浮かべながら小さくため息をついた。


綺羅「その返事、ずるいよ。」


星那は不思議そうに首を傾げるだけだった。

その無自覚さが、また可愛くて仕方なかった。