時計を見ると、もう夜十時を過ぎていた。

綺羅は眠る星那を見つめながら、小さく息を吐く。

このままソファで寝かせるわけにもいかない。

風邪をひいてしまう。

綺羅は少しだけ身体を近付け、優しく肩を揺らした。


綺羅「星那。起きて。」


星那はゆっくり目を開ける。

まだ眠そうに綺羅を見つめた。


星那「……ん。」


綺羅「ベッド行こ。」


星那はぼんやりしたまま頷く。

立ち上がろうとした、その瞬間に綺羅の服の裾をぎゅっと掴んだ。


綺羅「どうしたの?」


星那は寝ぼけたまま、小さく呟く。


星那「……離れないで。」


その一言に、綺羅の胸がきゅっと締め付けられる。

綺羅は優しく微笑み、星那の手をそっと握った。


綺羅「離れないよ。今日はずっと一緒。」


安心したように星那は小さく笑う。

その笑顔を見た綺羅も、自然と優しい笑みを浮かべていた。