映画が終わり、部屋の中が静かになる。
それでも星那は起きない。
綺羅は苦笑しながら、そっと頬をつついた。
綺羅「星那。」
返事はない。
綺羅「映画終わったよ。」
眠ったまま、小さく眉を寄せる。
その姿が可愛くて、綺羅はもう一度名前を呼んだ。
綺羅「星那。」
その時だった。
眠ったままの星那が、小さく呟く。
星那「……綺羅。」
綺羅「ん?」
星那「……好き。」
綺羅の時間が止まる。
寝言だった。
それでもその一言だけで胸がいっぱいになる。
綺羅は真っ赤になりながら笑う。
綺羅「もう……寝言で言うの反則なんだけど。」
返事はないけど星那は幸せそうに眠り続けている。
綺羅は照れ隠しをするように前髪をそっと整えた。
綺羅「……私も好き。」
その返事は、眠る星那には届かなかった。



